・ずとまよの【過眠】を聴いてみたんだけど歌詞の意味が全然わからない!
こんな疑問を解決します。
☑本記事の内容
・1.【過眠】の歌詞全文を徹底考察
この記事の著者である僕は、ずとまよファン歴が6年ほど。
去年Spotifyで上位0.05%のファンに入り、合計10274分聴きました。(約丸7日分)
※この記事はあくまで僕個人の解釈であり、歌詞の意味を断定するものではありません。
解釈は人それぞれだと思います。みなさんもぜひ自分なりに考察してみてください。
【過眠】の歌詞全文を徹底考察
曲のテーマ
【過眠】は映画『さんかく窓の外側は夜』のオープニングテーマです。
したがって、歌詞も映画のストーリーに沿ったものであると解釈できます。
登場人物と簡単なあらすじを、考察に関係する重要なポイントに絞って紹介します。
※ちょいネタバレ注意
☑登場人物
・三角康介
幼いころから霊が見える。そんな特異体質に悩まされるも誰にも相談できず、一人で抱え込んでいた。
・冷川理人
除霊師。三角の能力に惚れ込み、スカウトする。子どもの頃に宗教団体から「大掌様」と崇められていた、特殊な過去を持つ。
・非浦英莉可
呪いを操る女子高生。冷川がかつて居た宗教団体に属し、様々な死者の呪いを貯め込んでいる。
☑あらすじ
人には無い能力のせいで、孤独に生きてきた三角。
特殊な過去を持つせいで、他人とは一線を引いて生きてきた冷川。
そんな二人の利害が一致し、協力し合うようになる。
また、最初は二人を敵とみなしていた非浦も、自分と同じような苦しみを味わっていた二人を見て、最終的には協力関係になります。
自分を苦しめていた能力も、誰かを救うことができるんだと気づかされた三角。
「分かり合える人との出会いが、生き方や考え方を変え、より良い方向に進んでいくこともある。」
そんなことを伝えたい作品になっています。
また、映画の主題歌である【暗く黒く】の考察記事も併せて読んで頂くと、より当楽曲について理解できるかと思いますので、ぜひ。
1番
冴えすぎるままに 不一致が 流れてく
所詮は 皮膚を 懲らしめ 不覚まで
この図解まで 時が 裂かれても
特権は 幾度になく 哀愁にもなれる?
不手際な暮らし関係 怯まず齧ってく引用:ずっと真夜中でいいのに。『過眠』歌詞より 作詞ACAね
三角の苦悩を表現した歌詞で曲がスタートします。
“冴えすぎるままに 不一致が 流れてく“
霊が視えてしまうがゆえに、普通とは程遠い生活を送っている三角。
“皮膚“は、ずとまよの曲では「本能」みたいな意味で使われれることが多いです。
結局は普通に生活したいという本能を抑えてまで、無意識のうちに視えることを受け入れてしまっている。
“図解“
三角・冷川・非浦の三人の関係のこと。
“特権“
三人の持つ、視える・祓える・操れる能力のこと。
三人が出会い、協力することで、いつかはこの能力のことも懐かしく思えるようになれるのかな?
と嘆いている様子。
そう信じて、霊が視えるがゆえの不自由な暮らしにも耐えていこうと決意する三角。
覚えてる身の五線譜に 砕け散っても びくともしない
原型のない 虚しさが
魘される夢も 全部 黙って綺麗ではいられない
原型のない 優しさが知りたい引用:ずっと真夜中でいいのに。『過眠』歌詞より 作詞ACAね
“覚えてる身の五線譜に 砕け散っても びくともしない“
今までたくさんの霊を見てきたから、霊が苦しみながら祓われているところを見てもなんとも思わなくなってしまった。
「五線譜」・・・楽譜のこと。
“原型のない 虚しさが“
普通の人が感じるような、本当の虚しさが知りたいと思う三角。
視えるがゆえに魘される夢を見ることもあるけど、人には言えない。
普通の人が感じるような、本当の優しさが知りたい。
何を感じたらいい 涙を教えて も云えない
眩い暮らしは ずっと 疑える源です
怒る瘡蓋よ 許されなくとも歌うさ
触れ合える今日が来ると 信じ眠りたいです引用:ずっと真夜中でいいのに。『過眠』歌詞より 作詞ACAね
普通の暮らしができないことを嘆く三角。
普通じゃない能力を持っている自分は何を感じたらいいの?
普通の人に「涙を教えて」と言うこともできない。
“眩い暮らし“=普通の生活
なんで普通の生活すらできないんだろうと嘆く三角。
“怒る瘡蓋“
これは冷川と非浦のことかなと。
「私たちは特殊能力を持って生まれた。これは運命なんだからいちいち嘆いてんじゃないよ。」
と三角に対して怒っているシーンが筆者には浮かんできました。
そんな二人と、あるいは霊とも、分かり合える日が来ると信じて眠りたいと願う三角。
2番
濡れた踵で歩いてく
軋む雪を奏でて 思い出す
原型のない 寂しさは 自由だな引用:ずっと真夜中でいいのに。『過眠』歌詞より 作詞ACAね
三角の回想シーンから2番がスタートします。
三角は霊が視えることから、子供時代にいじめを受けていました。
そんな子供時代の三角が、一人寂しく歩いている様子が浮かんできます。
大人になるにつれ誰からも相手にされなくなって、本当の寂しさを知る三角でしたが、それは同時に霊が視えることを理由にいじめてくる人もいなくなったということ。
それが三角にとっては「自由」だと思えたんでしょう。
喉に終うように 涙を堪えても見えない
眩い暮らしは ずっと 疑える源です
怒る瘡蓋よ 許されなくとも歌うさ
触れ合える今日が来ると 信じ眠りたいです引用:ずっと真夜中でいいのに。『過眠』歌詞より 作詞ACAね
1番と同様、普通の暮らしができないことを嘆く三角。
涙を堪えて、普通の暮らしができないことを我慢しても、明るい未来は見えない。
“眩い暮らし“=普通の生活
なんで普通の生活すらできないんだろうと嘆く三角。
“怒る瘡蓋“
これは冷川と非浦のことかなと。
「私たちは特殊能力を持って生まれた。これは運命なんだからいちいち嘆いてんじゃないよ。」
と三角に対して怒っているシーンが筆者には浮かんできました。
そんな二人と、あるいは霊とも、分かり合える日が来ると信じて眠りたいと願う三角。
大サビ
冴えすぎるままに 不一致が 流れてく
所詮は 皮膚を 懲らしめ 深くまで
この図解まで 時が 裂かれても
特権は 幾度になく 哀愁にもなれる?
不手際な暮らし関係 怯まず齧ってく引用:ずっと真夜中でいいのに。『過眠』歌詞より 作詞ACAね
イントロと違うのは”深くまで“の部分。
霊が視えることを深く受け入れ、冷川・非浦とともに自分の能力を活かす方向で、前向きに考える三角の様子を表しているのではないでしょうか。
最後に
いかがだったでしょうか。
【過眠】は本当に解釈が難しくて、苦労しました。。。
実は歌詞をじっくり読んだ後、二通りの解釈ができるな~と思ったんです。
一つは、今回執筆した「映画のストーリーを反映させた解釈」。
もう一つは、「ACAねさんが地元にいた頃の話を歌詞にしているという解釈」です。
そう解釈できる理由は二つあります。
一つ目は、”怒る瘡蓋よ 許されなくとも歌うさ”の部分。
これは、ACAねさんの両親が、歌手になりたいと話すACAねさんに反対して怒っている様子と、その反対を押し切って上京し、歌手になると決めたACAねさん。
みたいな構図が想像できるなあと。
二つ目は、”濡れた踵で歩いてく 軋む雪を奏でて 思い出す”の部分。
これは、ACAねさんが地元を思い出して、寂しさを感じていることを表現しているのかなと。
ACAねさんの地元がどこなのかはわかりませんが、雪が降る地域なんだと予想できます。(この解釈をするのであれば)
もちろん、ACAねさんが地方出身だという確証はないですし、この解釈が的外れな可能性もあります。
ただ、一つの解釈として残しておきたいなと思い、書いてみました。
これからも一つの解釈に縛られず、柔軟な解釈で歌詞を楽しんでいきたいと思います。
それでは今日はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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