・ずとまよの【こんなこと騒動】を聴いてみたんだけど歌詞の意味が全然わからない!
・MVはどんなストーリー?出てくるキャラクターは?
こんな疑問を解決します。
☑本記事の内容
・1.【こんなこと騒動】の歌詞全文とMVを徹底考察
・2.MVに出てくる謎のキャラクターたちを紹介
この記事の著者である僕は、ずとまよファン歴が6年ほど。
去年Spotifyで上位0.05%のファンに入り、合計10274分聴きました。(約丸7日分)
※この記事はあくまで僕個人の解釈であり、歌詞の意味を断定するものではありません。
解釈は人それぞれだと思います。みなさんもぜひ自分なりに考察してみてください。
【こんなこと騒動】の歌詞全文とMVを徹底考察
曲のテーマ
歌詞に入る前に、この曲全体の話を少し。
【こんなこと騒動】のテーマは「同調圧力」です。
主人公は集団に属していて、その集団の同調圧力に苦しみながらもなんとか抵抗しようともがきます。
「主人公vs集団」みたいなイメージです。
それでは早速。
1番
でぁーられったっとぇん
集まって話し合って 合わせ合う為の相槌 いつまで
ここの正確に沿って どこの性格が体に いいんだろう
気の抜けた中華街を 涼しげに 意味 淀んだ挨拶だけ
なるべく音を消して まるで 何かから逃げるみたいに引用:ずっと真夜中でいいのに。『こんなこと騒動』歌詞より 作詞ACAね
集団に合わせるだけの毎日をいつまで続ければいいんだろう。
と、主人公が飽き飽きしているところからスタートします。
“ここの正確に沿って“
とは、主人公が属する集団の雰囲気に合わせるということ。
“どこの性格が体に いいんだろう“
と悩む主人公。
今までどこの集団に居ても居心地の悪さを感じていたんでしょう。
“気の抜けた中華街“
これは緊張感のない、平和で穏やかな集団の様子を表しているのかなと。
みんな嫌われないように意見を合わせていれば、争いごとも起きず平和な集団になりますよね。
主人公はそれを少し皮肉って、「平和ボケした生ぬるい集団」だと捉えてるんでしょう。
↓同調圧力を表しているシーン①
遮られてくみたい 深い緑の海に潜んで 真っ直ぐでいても
今は その視界が居場所でも 些細な疑問くらい 許してよ引用:ずっと真夜中でいいのに。『こんなこと騒動』歌詞より 作詞ACAね
“深い緑の海“
とは自分の世界のこと。
自分の世界に潜って正直でいても、集団の性格に合わない考えは淘汰されてしまう。
“その視界“
これは所属する集団のこと。
今はこの集団が私の居場所なんだから、少し自分の意見を言うくらい許してよ。と、集団の同調圧力に屈している様子が伺えます。
↓同調圧力を表しているシーン②
信号機(リーダー的存在?)の指示に従ってみんなで同じ行動を取っている様子と、それを拍手で称賛している人の姿。これでは余計にみんなと違う行動を取りづらいですよね。
嫌われたくない会話から ほっとけない 疑問の全部 どうしても
痛く見えてるほど なりたい自分で強がれるんだ
気にしてばかりで 巡り会いも失いたくない
こんなこと 云いたいわけじゃないのに こんな自分に負けたくないのに
もう どうだってよくなってしまう前に 覚悟を決めたかった引用:ずっと真夜中でいいのに。『こんなこと騒動』歌詞より 作詞ACAね
サビでは、
「みんなに嫌われたくない」弱気な自分と、
「自分らしくいたい」強気な自分との間で葛藤が生まれています。
「会話から嫌われたくない」
「でもどうしても抱いている疑問の全部ぶつけたい。」
「みんなから痛い奴って見えてる=なりたい自分で居られてるってことなんだ。」
「でも周りを気にしてばかり。繋がりも失いたくないもん。」
「弱気なこと言いたいわけじゃないのに。」「弱気な自分に負けたくないのに。」
「もうどうでもよくなって弱気な自分に負けてしまう前に、集団に一人で立ち向かう覚悟を決めたかった。」
最後のワンフレーズで、まだ集団に抗う意志が固まりきれていないことがわかります。
2番
いつしか 現れる 同じ熱の 途方もない憂いにも
いつしか 助けられる まだ 諦めの悪い夢に頼ってしまうから引用:ずっと真夜中でいいのに。『こんなこと騒動』歌詞より 作詞ACAね
一人だと意志が固まりきれない主人公は、同じ熱を持った同胞が現れるのを期待します。
そしてその同胞が自分を助けてくれるという「諦めの悪い夢」に頼ってしまう。
一人で集団に立ち向かうのはストレスがかかりすぎますからね。
思っていたことと違っても 今更 引き返せないよ
[選べないコト]を きっと選ぶから
もっと 単純で いいんだよ でも きっと こうやって着飾るの
より良いように 組み合うように 確かめたいよ
君の声で 太る意志で 貫けるから
集団の意見が自分の意見と違っても、今更言い出せない。
“[選べないコト]“
とは自分の意見を選べない、すなわちみんなに合わせるということ。
集団に抗おうとするけど、僕はきっとまた、みんなに合わせるという選択をするだろうな。
と、主人公は自己嫌悪に陥っています。
もっと正直になっていいのに。
でも正直になれず着飾って、集団と組み合うように生きてしまう。
でもやっぱり自分に正直に生きたい。
“君の声“は集団の意見のこと。
自分と合わない君の声ばかりを聞いてどんどん「抗いたい」という意志が強まっていく。
※2番サビは1番と同じなので省略します。
↓同調圧力を表しているシーン③
サビに出てくるボスっぽいモンスターは権力者(先生とか上司)みたいな存在かなと。
一度は圧力に屈するも必死に抗おうとする主人公。
大サビ前~大サビ
失って気づく後悔くらい 失う前から気づいてた
もう わかり合える 根本じゃなく 先手で理解できる
どうにでも 些細な単純使命 果たせる
ぶった多数に 右往左往 素振りしてる
もう 自分が 見っともなくても 素直に取り出した言葉 言いたいのに引用:ずっと真夜中でいいのに。『こんなこと騒動』歌詞より 作詞ACAね
主人公はついに集団に立ち向かって意見しますが、全く聞き入れてもらえず集団から省かれ、周囲との繋がりを失ってしまう結果に。
こうなることは目に見えてたんだ。
“些細な単純使命“
とは、集団の一員として周りに合わせることを意味します。
自分を殺して周りに合わせるのは簡単だ。
でも、そんな多数派の意見に振りまわされる自分が嫌で、
たとえ見っともなくても、正直に自分の意見を言いたいだけなのに。
と、集団に対する不満や自分の無力さを感じている姿が読み取れます。
嫌われたくない会話から ほっとけない 疑問の全部 どうしても
痛く見えてるほど なりたい自分で強がれるんだ
気にしてばかりで 巡り会いも失いたくない
こんなこと 云いたいわけじゃないのに こんな自分に負けたくないのに
もう どうだってよくなってしまう前に 覚悟はできてたんだ引用:ずっと真夜中でいいのに。『こんなこと騒動』歌詞より 作詞ACAね
1、2番と違うのは”覚悟はできてたんだ“の部分。
「覚悟はできてた」という表現には、
「けど、自分の意見を出し切れなかった」という意味が隠されているのかなと。
大サビ前に「多数に右往左往素振りしてる」や「素直に取り出した言葉言いたいのに」と、周りに流され、正直な言葉を言えなかった主人公の様子が読み取れる表現があります。
主人公は集団と戦う覚悟はできてたものの、いざみんなの前で意見するとなると周りに流される弱い自分が出てしまい、100%言いたいことを言えなかったのではないでしょうか。
そしてMVでは、戦いに敗れた主人公をかばうため、自らを犠牲にしたうにぐりくん。
自分がもっとしっかりしていれば、、、
と後悔し、涙していますね。
☑感想
一見するとMVの内容も相まって、少しモヤモヤが残る、バッドエンドのストーリーに思うかもしれません。
ただ、僕は当考察を書いている中でそこまで悲観的な印象はないというか、むしろ前向きな要素もたくさんあると感じました。
例えば、主人公が自分の弱さを認めながらも勇敢な行動を取ったところ。
ほとんどの人は自分が属する集団になにか疑問があったとしても、それを口に出したり行動で示すことをしませんし、自分が集団に合わせればいいや、という思考になるかと思います。(決してそれが悪いことだとは思いませんし、普通のことだと思います。)
ですが主人公は常に集団の意見と自分の意見とのギャップに苦しみながらも、自分が周りに合わせるという楽な道には走らず、一人で集団に立ち向かうという選択を取りました。
結果的には集団から受け入れられませんでしたが、その行動を見た、似たような考えを持った人たちの心に響いたんじゃないかと思います。
きっとその同胞たちが主人公を助けてくれたり、一緒に集団に立ち向かってくれたりと、主人公の勇気に何らかの対価をもたらしてくれたのではないかと予想しています。
MVに出てくる謎のキャラクターたちを紹介
MV制作は「sakiyama」さん。
ここではユニークなキャラクターたちを紹介します。
ずとまよの公式HPで右上のぐるぐる回ってる再生ボタンを14回押すと、
ランダムでキャラクターのプロフィールが出てきます。
時間がある方はぜひやってみてください。
にらちゃん(こんなこと騒動ver)
主人公。
各MVで顔や髪型等違うんですが、全部にらちゃんです。
インナーカラー髪が特徴の女の子。戦いがち。
好物:ゲーム、肉まん、燻製、厚底、コスプレ
苦手:ゲーム、ドリフト(紫)、冬の赤マス
うにぐりくん
蝶ネクタイのハリネズミ♂
マスコット的存在。皆勤賞。
好物:たけのこごはん、電化製品の温もり、秋。
苦手:5メートル走、焚火、ミッキーマウス。
にらちゃん思いで、やる時はやる性格らしい。(3rd MINI ALBUM 〖朗らかな皮膚とて不服〗の特典冊子より)
また、にらちゃんほどではないですが、MVによって顔や大きさが若干違います。
しゃっくりの応援団員
しゃっくりで応援。騒動が好き。
左上:白目とけとろ 右:二つ目マカロン
左下:つまみ箱ロボ
ちなみにしゃっくりの応援団は、【居眠り遠征隊】でも出てきます。また考察の時に触れますね。
ちりとり男
カラスでありウェイター。キーバード。
好物:ミルクとコンクリートのカルボナーラ、
はさみ、夜中の出勤日、DJ
苦手:太陽、食器洗い、黄ニラ
【眩しいDNAだけ】でも出てきましたね。
【勘冴えて悔しいわ】にも出てきます。
しゃっくりの招き猫店
公式サイトには載ってないですが、カード化されているので紹介しておきます。
カードの詳細はコチラ。
(ちなみに写真のは僕の私物です。)
最後に
いかがだったでしょうか。
「同調圧力」は日本人特有の集団心理で、あなたも学校や会社などで一度は感じたことがあるかと思います。
僕は子どものころからこういった風潮が大嫌いで、この曲の主人公のように、「周りに合わせたくない」「でも合わせないと孤立しちゃう」と葛藤して苦しんでいる内の一人でした。
そしていつも最終的には自分のプライドが勝ってしまい、周りに合わせない道を選ぶことが多かったように思います。
これは大人になっても変わらず、自分を曲げてまで周りに合わせることなんて絶対にしません。
大人になるとある程度自由に生きられるので、気に入らないコミュニティからは抜けたらいいし、属さざるを得ないコミュニティ(会社の部署とか)の空気が合わないのであれば、別に無理して合わせなくてもいいと思っています。大人は幾分か楽ですね。
ですので、この記事を最後まで見てくれているあなたも、もし同調圧力に悩んでいたら無理に合わせるのではなく、合わせない道を考えるのもいいと思います。
もちろん、無理なく合わせられるのであればそっちの方が良いと思いますけど。
【マイノリティ脈絡】然り、「集団と自分」みたいなテーマの曲を考察していると、物語を自分に重ねてしまい、どうしても喋り過ぎてしまいます。
今後は自分語りではなく、もっとずとまよの良さを伝えていけるように精進していきたいと思います。
それでは今日はこの辺で。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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