・【夏枯れ】を聴いてみたんだけど歌詞の意味が全然わからない!
・映画『雨を告げる漂流団地』と関係あるの?
※当記事は映画『雨を告げる漂流団地』のネタバレを大いに含んでいます。
こんな疑問を解決します。
☑本記事の内容
・1.【夏枯れ】の歌詞全文を徹底考察
この記事の著者である僕は、ずとまよファン歴が6年ほど。
去年Spotifyで上位0.05%のファンに入り、合計10274分聴きました。(約丸7日分)
※この記事はあくまで僕個人の解釈であり、歌詞の意味を断定するものではありません。
解釈は人それぞれだと思います。あなたもぜひ自分なりに考察してみてください。
【夏枯れ】の歌詞全文を徹底考察
曲のテーマ
映画『雨を告げる漂流団地』挿入歌である当楽曲。
歌詞も、映画の内容が大きく反映されています。
よって今回も例に漏れず、映画を観た上で考察していきます。
※このためだけにNetflixを契約しました。
☑あらすじ
まるで姉弟のように育った幼なじみの航祐と夏芽。
小学6年生になった二人は、航祐の祖父・安次の他界をきっかけにギクシャクしはじめた。
夏休みのある日、航祐はクラスメイトとともに
取り壊しの進む「おばけ団地」に忍び込む。
その団地は、航祐と夏芽が育った思い出の家。
航祐はそこで思いがけず夏芽と遭遇し、謎の少年・のっぽの存在について聞かされる。
すると、突然不思議な現象に巻き込まれ――
気づくとそこは、あたり一面の大海原。
航祐たちを乗せ、団地は謎の海を漂流する。
はじめてのサバイバル生活。力を合わせる子どもたち。
泣いたりケンカしたり、仲直りしたり?
果たして元の世界へ戻れるのか?
ひと夏の別れの旅がはじまる―
映画「雨を告げる漂流団地」公式サイトより
☑登場人物
・夏芽
航祐と団地で一緒に育った幼馴染。
団地が取り壊されることを受け入れられずにいる。
・航祐
団地の取り壊しと祖父の死をきっかけに夏芽とケンカしてしまう。
・のっぽ
解体の進む団地に現れた少年。背が高いことから夏芽から「のっぽくん」と呼ばれる。
【夏枯れ】はのっぽ目線で書かれています。
当楽曲はこの三人が中心になっています。
筆者は歌詞中の「君」が、夏芽と航祐の二人のことを指していると解釈しました。
そう解釈するのが一番しっくりきたんですよね。
また、のっぽの正体は「団地の精霊」です。
つまり、夏芽と航祐がかつて住んでいた団地目線で当楽曲は書かれているということ。
団地の気持ちを考えるのは筆者も初めてでしたが、なんとか考察をまとめることができました。
それでは歌詞を見ていきましょう。
1番
木目に沿うように 並んで眠る夜 思い出なんかじゃ
片付かない程 君の相槌が 妙に嬉しくて引用:ずっと真夜中でいいのに。『夏枯れ』歌詞より 作詞ACAね
航祐と夏芽が団地に住んでいた頃の情景から、歌詞がスタートします。
木目に沿うように二人が並んで眠る夜。
そんな何気ない日常が「思い出」なんて言葉じゃ片付けられないほどに大切なもので、
二人もそう思ってくれていることが妙に嬉しくて。
忘れらんない 夕日が 君にとって も同じ想いだってきっと
幻みたいな偶然を 探しまわった夏
今日で 終わってしまうなら 君に会えた それだけで
ただ 泣きそうで 訊けなくて 繰返し笑い合うんだ 居たくなる旅引用:ずっと真夜中でいいのに。『夏枯れ』歌詞より 作詞ACAね
サビでは、漂流団地となって一緒に海の上を旅した経験について語られています。
海の上で見た忘れらんない夕日が、
二人にとってもきっと同じ想いだって信じてる。
幻みたいな現実(漂流団地)をみんなで一緒に過ごした夏。
そんな日々も今日で終わってしまうなら、
僕が取り壊される前に二人に会えた。
それだけでただ泣きそうで、「もっと一緒に居ていい?」なんて訊けなくて
繰り返し笑い合うんだ。
二人ともっと一緒に居たくなるような、そんな旅だった。
2番
缶ジュース零した水しぶき シャツの群青色が滲んでく
嫌な予感がふたりをいつか 蝕んでも簡単に消えないように
解けないように高架下夜道 汗っかきな問いに客観視
傷つけそうで瘡蓋みたいで引用:ずっと真夜中でいいのに。『夏枯れ』歌詞より 作詞ACAね
2番では、漂流団地に居る時の子どもたちの様子が綴られています。
缶ジュースを水しぶきをあげて零し、
シャツの群青色が滲んでく。
そんなトラブルが起こりながらも漂流は続いていく。
「このまま元の生活に戻れないんじゃないか」って嫌な予感がしている。
そんな予感が二人を蝕んでも、二人のことを見守りたい。
二人の絆が解けないように、
高架下の夜道のような寂しさを感じさせないように。
心配するけど、
これから取り壊されていく僕が深く関わってしまうと、
二人の心の瘡蓋が広がるように傷つけてしまいそうで。
預けらんない さよなら 君までも 朽ち果ててしまう気がした
幻みたいな滑稽を 探しまわった夏
今日で 乾いてしまうなら 君が返した 雫は僕を 困らせ
許してくれて 繰り返し目を覚ました 痛くなる度引用:ずっと真夜中でいいのに。『夏枯れ』歌詞より 作詞ACAね
二人を置いてさよならなんてできない。
このままでは僕だけでなく二人の絆も朽ち果ててしまうような気がした。
二人とこれからも一緒に居られるって幻想を追い求めて、旅をした夏。
そんな幻想も今日で終わってしまうなら、
二人が涙を流した姿は、
僕を困らせて、もっと一緒に居たいと思ってしまったことを許してくれて
心が痛くなる度に、「いつか別れの時がくるんだ」って現実を見た。
大サビ前~大サビ
遠くを見つめてる 横顔を見てる 途中地点で留まる強さ
見惚れた陽 焼き付くように 目は逸らせず 夏が枯れる あゝ引用:ずっと真夜中でいいのに。『夏枯れ』歌詞より 作詞ACAね
二人が団地から遠くの景色を見つめてる。
そんな横顔を見てる。
漂流中でも折れずに家に帰ろうとしている、
そんな二人の強さに思わず見惚れてしまう。
二人の姿を見るのも最後になるだろうから、目に焼き付ける。
あぁ、夏が終わり、僕たちもお別れだね。
忘れらんない 夕日が 君にとって も同じ想いだってきっと
幻みたいな偶然を 探しまわった夏
今日で 終わってしまうなら 君に会えた それだけで もう
生きてもいいような 気がして 繰返し笑い合うんだ 居たくなる旅引用:ずっと真夜中でいいのに。『夏枯れ』歌詞より 作詞ACAね
“今日で 終わってしまうなら 君に会えた それだけで もう
生きてもいいような 気がして 繰返し笑い合うんだ 居たくなる旅“
今日でお別れになってしまうなら、
二人に会えた、それだけでいいんだ。
二人の心の中で生きてもいいような、そんな気がして。
この夏の幻みたいな体験は、二人ともっと一緒に居たくなるような、
そんな素敵な旅だったよ。
二人のことが心配で仕方ない様子の主人公でしたが、最後は二人の勇敢な姿を見て、安心して別れを告げていたのが印象的でした。
映画のストーリーともリンクしていて、とても素敵な歌詞でしたね。
以上、【夏枯れ】歌詞考察でした。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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